司書をしていて報われる時
私が図書館司書を目指したのは、高校生の時にお世話になった学校図書館司書の方に憧れたからでした。
私が探している本をすぐさま見つけてきてくれる当時の司書さんにどれだけ感謝したかしれません。その話を卒業してからした時には、司書さんが何も言わず、とても嬉しそうに微笑んでくださいました。
私が公共図書館に勤めて10年の間にも司書をしていてよかったと思ったことが何度もあります。
どうしても独学で勉強したいことがあるという方に、その勉強の役に立ちそうな資料をリストにしてお渡しした時は満面の笑みでお礼を言って頂きました。
また、ファンタジーやSFの本の人気が低迷していた時期に、読みやすく簡単なものから順にだんだんと本格的なものになっていくような、読書の順番をおすすめするリストを作った時は、ファンタジーとSFの本の利用が跳ね上がりました。
何かおもしろい本はないか?という質問に答えておすすめした本がとってもおもしろかったと言って頂いた時には本当に司書をやっていてよかったと思いました。
図書館司書というお仕事は営業成績でお給料が上がったりしませんし、人々の生活に必ず必要だというわけではないかわりに、誠心誠意利用者の要望にこたえるように努力していれば、思いもかけないところで感謝して頂いたり、努力が貸し出し数という数字になって目に見えるようになるお仕事です。
特に、わからないことだらけで困っているという方のお力になることができるということを考えるととてもやりがいのある仕事だと思います。
利用者の皆さんの笑顔や感謝の言葉は、何ものにも代えがたい図書館司書の報酬といえるでしょう。
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